血液型検査


◆ABO式血液型試験

人の血液型には、ABO式とRh式があります。

主に、血液型の確認の時と、輸血の時に実施されます。

ABO式血液型の判定には、赤血球凝集

反応が行われ、おもて試験とうら試験があります。

おもて試験は、検査する人の血球と抗A

抗体及び抗B抗体をそれぞれ反応させま

す。

うら試験は、検査する人の血清とA血球

及びB血球をそれぞれ反応させます。

 

抗原は血球に、抗体は血清に存在します。

抗原抗体反応が起こると凝集します。

凝集が起こると

起こらないと

 

《判定例 A型の場合》

おもて試験(血球と反応させる)

抗A抗体(血清)

抗B抗体(血清)

 

A型の血液であれば、血球にA抗原が存在

するため、抗A抗体に対して反応が起きます。

抗原抗体反応が起こると凝集します。

 

うら試験(血清と反応させる)

A血球 

B血球 

 

A型の血液(血清)には、抗A抗体は存在

しない為、A血球に対しては反応(凝集)はおきません。

 

《判定例 AB型の場合》

おもて試験(血球と反応させる)

抗A抗体(血清)

抗B抗体(血清)

 

AB型の血球にはAとBの抗原が存在する

ため、両方の試験に凝集反応が起きます。

 

うら試験(血清と反応させる)

A血球 

B血球 

 

AB型の血清には抗A、抗Bの抗体は存在

しません。その為、A血球にもB血球にも

反応(凝集)は起きません。

 

 

《判定例 O型の場合》

*AB型とは反対の反応になります。

おもて試験(血球と反応させる)

抗A抗体(血清)

抗B抗体(血清)

 

O型の血球には、A抗原もB抗原も存在し

ないため、凝集反応は起きません。

 

うら試験(血清と反応させる)

A血球  

B血球  

 

O型の血清には、抗Aと抗Bの抗体が存在

します。その為、凝集が起きます。

 


◇参考文献

書籍

「人体生理学ノート」金芳堂 p69,p70

「今日の臨床検査」南江堂 p186,p187

 

インターネット

ウィキーペディア

//ja.wikipedia.org/wiki/ABO式血液型