クエン酸ナトリウム


◆クエン酸ナトリウムの特徴

チトラートとも呼ばれています。

カルシウムイオンと結合して凝固を抑制

する働きがあります。

 

◆主な検査項目

赤血球沈降度速度(血沈、赤沈、ESR、BSG)

3.8%のクエン酸ナトリウム溶液を使用

混合比を正確に4:1とします。

血液 に対し クエン酸

注射器で採血する場合は、通常は

2ml目盛の注射器に、クエン酸トリウム

溶液を 0.4ml 正確に採ります。

その後、血液 1.6mlを正確に採って、

全量を 2ml にします。

混和する時は、空気を少し入れて気泡を

つくり、数回、上下転倒させてよく混和します。

その後、血沈棒(赤沈管)に注入します

真空採血管を利用する場合は、予め薬剤

が入っています。

容器内は減圧になっている為、必要量に

達したら自然に注入が止まります。

十分に転倒混和します。

 

凝固系検査

3.8% 又は 3.2%、3.13% のクエン酸

ナトリウム溶液を使用。

混合比を正確に9:1とします。

血液 に対し クエン酸

真空採血管を利用する場合は、予め薬剤

が入っています。 

 

*推奨されている濃度は、3.2%

*メーカーにより濃度、採血量は異なります。

 

凝固系検査項目 例

APTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)

PT(プロトロンビン時間)

フィブリノーゲン、

ATⅢ(アンチトロンビンⅢ)

プラスミノーゲン など。

*凝固系検査には上記以外にも多くの項目があります。

 

凝固系検査に使用されるその他の抗凝固剤

凝固系検査に使用される抗凝固剤には

クエン酸ナトリウム溶液以外にも、

FDP検査の時に使用される抗プラスミン

剤などもあります。

 

FDPとは?

フィブリン/フィブリノーゲン分解産物の略

線溶亢進状態を把握する時に実施される検査です。

FDPが検出された場合は、生体内で線溶

現象が起こっているか、又は起こってい

たことを意味します。

DIC(播種性血管内凝固症候群)や

血栓症などの指標になります。


◇参考文献

書籍

今日の臨床検査(南江堂)p177

エキスパートナース 新・検査マニュアル(小学館)p106 p107

医学大辞典(医歯薬出版株式会社)p1229

 

インターネット

ウィキペディア

https://ja.wikipedia.org/wiki/クエン酸ナトリウム

https://ja.wikipedia.org/wiki/赤血球沈降速度